はたらけどはたらけど猶わが生活楽にならざり、ぢっとソースを見る…
『ITエンジニア脱ジリ貧の七つのポイント』第3回目「給与」のお話です。

どうも。ozです。
みなさん、ご自身の給与の内訳、把握していますか?
安い給与明細なんか見たくない気持ちを抑えて今一度確認してみてください。

私が以前つとめていた会社であった事例を紹介します。
ある年度末の帰社日、社長が全社員を集めてこう言いました。
「全員、来年度から給与を一部改訂します。業界の慣例に従って、基本給に20時間分の残業代を含むこととします。それにともない、全員の基本給をアップしています。」
同僚に聞くと、基本給が3000円程あがっていたそうです。

確かに、この業界の契約には160-180等と言う時間幅があって、その範囲内の作業時間であった場合、勤務時間数に関係なく売上金額は同じになります。1日8時間、1ヶ月を20日とした場合、160時間の勤務となり、180時間で作業を行った場合は、売上は増えないのに社員の残業代は払わなければならないという事態になります。
そのリスクを回避するための給与改定…
経営者の判断としては分からないことはありません。
しかし、20時間の残業と引き換えに基本給3000円。2時間も残業すればお釣りがくる金額です。
それをさも給与がアップしたかのような言い方で煙に巻こうとする(巻けてない)社長にゲンナリした覚えがあります。

ですが、実際このような雇用契約はわれわれの業界ではむしろスタンダードと言っても良い状況です。
20時間残業(毎日1時間ぐらい)しても残業代の+αはゼロ。40時間(毎日2時間ぐらい)残業してようやく20時間分の残業代が支払われます。これじゃ、少しぐらいの残業では稼げないと言うのが実状です。

加えて、その残業代。1時間当たりどのくらいあるかが問題です。
給与が25万円、時間給にしたら1500円以上あるはずなのに、残業時の時給は1200円…なんてよくある話です。
「労働基準法施行規則第21条」と言う法律に、残業代に含まない給与と言うものが規定されています。
つまり毎月支給されている金額から、「通勤手当」「住宅手当」「家族手当」「臨時に支払われた賃金」等が差し引かれて、それを時間数で割った金額(時給)に25%上乗せした金額が残業代となります。
いろいろと手当が加算されて給与が支給されている場合、残業時の時給は少なくなります。

求人票や求人サイトに「残業手当支給」と誇らしげに書いてあったとしても、社員規定に「20時間分は基本給に含む」と書いてある以上、ウソとは言えないのです。

20時間の残業は基本給に含まれている(とは言え上記の場合だと3000円)上、20時間を超えてから、手当のために安くされた残業時給で働く。下手をしたら40時間残業して30000円に満たないなんてことも起ります。

上記の給与改定の事例では、会社は3000円の基本給アップで、20時間分の損失のリスクを回避できています。
20時間分すべてよこせ!とは言えないと思いますが、前年の残業実績を考慮するなり、もう少し交渉の余地はあると思います。

エンジニアがジリ貧になる理由のひとつが、こういった給与制度にあります。
それを理解した上で、仕事を探すなり、上司と交渉できる知識を身に着けておけば、ジリ貧を脱することができるかも知れません。

では次回、『ITエンジニア脱ジリ貧の七つのポイント4 営業』、自虐的にIT業界の営業についてお話させていただきます。
ではまた。

Pocket